2012年7月アーカイブ

短期のお仕事が終わり数日。また「休暇」に入りました。今年に入って丸三ヶ月無職の時期があったりと、なんだか休み癖が付いてる気がしないでもありません(笑) さて、今日は「無職」の人に切実な問題「仕事探し」をテーマに書きたいと思います。僕の書く記事は主にITエンジニア向けとなってしまいますが、その他の職種でもやり方や考え方は変わらないと思いますので、参考にしていただけたら幸いです。

レジュメ
カナダで就職活動をするにはまずレジュメが必要です。日本でいう履歴書のようなものです。しかし、内容は少し違います。まず、顔写真や生年月日、性別を書く必要がありません。やはりカナダはそういった表面的な情報よりも、経験や実績といった部分が評価されるので、レジュメにそれらの情報を含める必要がありませんでした。必要な情報は以下になると思います。

氏名、住所、連絡先(電話番号/メールアドレス)
学歴(卒業した学校、専攻など)
経歴(会社名、ジョブタイトル、期間、概要)
所有スキルや資格(プログラミング言語、OS、ハードウェア、ソフトウェア、ツールなど)
今後の目標

これらの情報を簡潔に多くて2枚くらいにまとめたものがレジュメです。特にフォーマットは決まってないので、自由に作成することが可能です。もちろん手書きである必要はありません。個人的にはあまりデザインにこだわって作るよりも、シンプルなものをオススメします。その方が、インタビュー時にインタビュアーも見やすいかと思います。

↓は実際に僕が使用していたものです。作成当時、語学学校の生徒でしたので先生にチェックしてもらいました。
Resume
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どこで?どうやって?
カナダでの仕事の探し方は求人サイト、転職エージェント、新聞広告といくつか方法があります。日本と異なるのは色々面倒な手続きを取らなくとも出来ることでしょうか。求人サイトも特にサイトに登録する必要もなく気軽に応募出来るし、新聞だと電話して終わりです。もちろんリクナビのように大きな就活用のサイトもあって、そちらへの登録は結構手間です。しかし、転職SNSのLinkedinとの連携可能なものばかりなのでLinkedinにさえ情報を登録していれば、そんなに手間ではないかもしれません。それでは一つずつ紹介していきたいと思います。

<Webサイトから>


北米で有名なクラシファイドサイトです。求人だけでなく、賃貸、イベント、売買など、様々な情報が掲載されているWebサイトです。日々情報が更新されているので、就活時は毎日チェックしていました。もし気に入ったお仕事を見つけたら、記載されているメールアドレスへレジュメを送付するだけです。求人内容は個人のお仕事から正社員のお仕事まで様々なものが多かったです。ここに求人しているのは中小企業が多いかもしれません。個人的な意見ですが、Kijijiよりもcraigslistの方が情報が豊富だったように思います。実際に僕がジョブオファーをいただいたのは、craigslistで応募した会社からでした。



これらは日本のリクナビのようなサイトです。サイトの利用には自分の情報を登録する必要があります。先に書いたようにLinkedinと連携すると登録が少し楽になりますが、中々大変です。しかし、求人の内容はカナダの銀行など、大手企業のものあったりとカナダ人は結構これらのサイトを利用しているようです。僕もこのサイトを通して、ある銀行の電話インタビューを受けたのですが、当時は英語が未熟すぎて内容が全然わかりませんでした(汗) 大手とはいえ、そんな僕にもインタビューの予定が入ったので外国人でも可能性はあると思います。

<日本人向けサイト>


こちらは日本人向けのクラシファイドサイトです。craigslistやKijijiと同じようなサイトです。日本食レストランのスタッフなどの日本人向けのお仕事が沢山載っていました。ITエンジニアのお仕事はほとんどありません。たまに短期のWebサイトのデザインや構築のお仕事があるくらいです。

<転職エージェントから>
カナダでも転職エージェントというのは存在します。やはりLinkedin経由ではありますが、向こうで就職してから僕も何度か連絡をいただいたこともあります。僕の場合、外国人のためビザのサポートが必要になり、中々難しいですが少し転職活動もしてみたこともあります。転職エージェントの良いところは、こちらの事情を考慮した上で求人情報を持ってきてくれるので、数多の求人情報から吟味する必要がありません。また、いきなりインタビューなんてこともあるので、自分で探すよりは少し近道になるかもしれません。

<新聞広告>
MetroやJOB Classified.caといった新聞や職探し専用のフリーペーパーなどにも求人情報が載っています。ITの求人はあまり掲載されていませんでしたが、その他の業種であれば有用かもしれません。応募方法は主に電話だったかと思います。

JOB Classified.ca
201207122.JPG

<紹介>
個人的なやり方ではありますが、「紹介」もあると思います。求職中は会う人、会う人に日本で何をやっていて、今は仕事を探しているという事を伝えていました。そうすることで自分の知らない仕事の探し方を教えてもらえたり、さらに今求人中の会社を紹介してもらったりしました。カナダ人はとても気さくなので、知り合ったばかりの人でも親身になって話を聞いてくれます。狙い目は中高年の人達が集まる社交場です。

採用プロセス
カナダの採用プロセスは書類選考後、電話インタビューまたはインタビューやテクニカルテストがあります。例としては書類選考→電話インタビュー→テクニカルテスト→インタビューでしょうか。ITエンジニアにおいて、テクニカルテストは必須でした。どの会社も何かしらIT知識に関連した質問がありました。詳しくは後述します。

<電話インタビュー>
大抵、事前に電話インタビューのための予定確認のメールが届きますが、たまに突然電話が掛かってくることもあります。経歴に関する簡単な質問やビザのステータスなどを聞かれます。また、かなりの確率でシステム開発に関する質問を聞かれました。その質問はポジションによって様々で、トラブル発生時の問題解決にまつわる質問から、実際のプログラミング言語に関連した内容まで会社によって様々でした。

<インタビュー>
初めは人事やシニアエンジニアの方とのインタビューというのが多かったと思います。その後に幹部の人とのインタビューです。服装は、やはりスーツが好ましいようです。ITエンジニアはあまり服装にこだわらないので、たまにカジュアルな格好の応募者もいたようですが、無難にスーツを着ていたほうが良いと重ます。インタビューでは経歴の簡単な説明、自分の性格について、将来どのようになりたいか、今注目しているまたは習得したい技術などを聞かれました。この辺は、あまり日本の面接と変わらないように思います。電話インタビュー同様、技術的な質問もあります。簡単なシステムの作り方の説明を求めれたり。カナダではあまり新卒、中途のような概念がないので、どうしても経験や実績の裏付けをするための質問がありました。

<テクニカルテスト>
採用プロセスで必ず登場するテクニカルテスト。インタビューの前に事前に行われたり、インタビューの中で行われます。僕が応募していたのは「Developer」(プログラマー)というポジションだったので、アルゴリズムに関する問題が多かったです。回答に5〜30分程度かかる問題が出題されます。例えば「Shinya Hasegawa」という文字列からどの文字が何回登場するかカウントする関数を作りなさいとか。回答方法も様々で、紙に回答したり、ホワイトボードを使ってなんてこともありました。印象的にはWebサイト構築で使う知識やスマートフォンアプリで使う知識というよりも純粋なプログラミングに関する質問が多かったように思います。

インターン
カナダでは新卒向けの求人というのはほとんどありません。たまに「For New Graduation」なんて書いてある求人もありましたが、大抵はITエンジニア歴何年以上のような求人ばかりです。では、どうやって新卒の人が就職するかというと「インターン」というのを利用します。インターンとは企業にボランティアのような形態で働き(賃金なし)、経験を積むことが出来るというものです。経験のない新卒の人達は、まずインターンを経て、同じ会社もしくは別の会社に正社員として採用されたりします。中には夏休みを利用してインターンとして経験を積む人もいるそうです。社員になるまでの期間は3ヶ月〜6ヶ月といった所でしょうか。先に紹介したcraigslistやWorkopolisにも普通の正社員の仕事の外にインターンとしての求人も沢山あります。インターン制度は日本と比べてカナダでは一般的な制度で、多くの会社がこの制度を採用しています。しかし、賃金なしで雇用できるということで、結局ただ働きをさせて終わりということもあるようです。

今日はカナダの仕事探しについて書いてみました。僕が日本での仕事探しと異なると感じたことは「実績」や「経験」を重んじるということです。レジュメ然り、インターン制度然り、テクニカルテスト然り。それゆえ、皆の話を聞いていると、日本人が「少し知ってます」というふうに謙遜して言う所を「出来ます!」と言い切るように思います。これは文化の違いでどちらが良いということはないのですが、カナダで仕事探しをする場合は、後者の方が確率が高いと思います。また、ITエンジニアとしては、自分の開発したアプリやWebサイトを持っていると良いと思います。テクニカルテストもそうですが、自分が何を出来るかを証明するには、目に見えた実績を見せるのが一番です。レジュメの内容の裏付けにも繋がります。僕が本Webサイトを立ち上げたのもそういった意味もありました。カナダは良くも悪くも外国人を雇用する事にポジティブな国です。実績や経験があれば、良い仕事に巡り会える可能性がぐっと高まるのではないかと考えています。

実績や経験と言っていますが、実際の仕事は特別大変なことはありません。同僚は気さくに教えてくれますし、先輩や後輩といった意識もないので気軽に質問も出来ます。日本と比べるとかなりゆるいと思います。真面目に誠実に頑張っていれば、うまくやっていけるはずです。怖がらないでください!

最後に、、、
冒頭に書いたように今は「休暇中」です。実はこの休暇を利用して、今トロントにいます!2ヶ月ぶりです。約1週間の滞在です。すっかり日本に染まっていましたが、来てみるとすぐにトロントの生活を思い出して、毎日楽しくやっています。そして、今後の去就というのは既に決まっています。勿体ぶっているわけではないのですが、後日改めて書かせていただければと思います。

20120712.JPG

じゃ、またー

 

PROFILE

Shinya Hasegawa
神奈川生まれ30歳。
8年目ITエンジニアです。
2011年2月よりカナダにて
ITエンジニアとしての
世界進出に挑戦中!
詳細はこちら

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