その後

皆様、明けましておめでとうございます。

お久しぶりです。前回の更新から随分時間が経ってしまいました。カナダから昨年5月に帰国したので、帰国して半年以上が経ちました。とても忙しくしていたので、カナダで暮らしていた事がすごく昔のようです。

カナダへ渡航した当初から就職してワークビザの取得を目指していましたが、今は日本で就職して働いています。

これまでここに書いていた通り一昨年の年末にカナダでワークビザの取得に必要なLMOを申請していました。そして5月に無事LMOが発行されました。通例だと問題なければ2〜3ヶ月程度で発行されるこのLMO、僕は結局半年掛かりました(汗)。これでようやくワークビザ申請というところまで来ていたのですが、ワーホリビザから切り替えた観光ビザの期限の関係で、5月に日本へ帰国しており、しかも日本での就職活動も開始していました。

その後、LMOの結果が出るのと同時期に幸運にもある外資系の会社からジョブオファーをいただきました。世界の各地に拠点をおくイスラエルの会社で、英語やAndroidといったカナダでの経験や日本でのWebアプリケーションの開発経験も活かせる魅力的なジョブオファーで、カナダへ戻るか、日本で就職するか、すごく迷いました。

出した結論は日本で就職するというものでした。元々心の中では、ワークビザを取得して最低2年は!っと思っていたのですが、将来日本へ帰国した際にやりたいような仕事のオファーをいただいたからです。最低2年というのは自分の英語力のための期限であり、質は違えど英語力の向上は日本でも出来ると思ったのも一つの要因です。また、日本で就職するという事に流れが来ているようにも思いました。

LMOの取得にあたって、カナダで沢山の人にお世話になりました。申請していただいた会社はもちろん、アドバイスや応援してくれた友人達には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。LMOを取得できたのにも関わらず、日本で就職という結果になって、少々心苦しい気持ちではありますが、将来この選択が間違っていなかったと思えるように頑張りたいと思います。

新しい会社では7月から働いています。これまでの経験プラスαのような内容で周りの人に助けられながらも毎日順調にやっています。昨年はイスラエル出張も行ってきて、早速新天地で海外出張も経験しました!これで日本、カナダ、イスラエルの開発現場を経験しました。やはりITはグローバルです。今年は中国へも行けそうなので、また新たな開発現場を見ることが楽しみです。今はあるプロジェクトのリリースが控えていて、すごく忙しく、カナダか日本かの決断が未だ良かったのかわかりかねている心境ですが、これを乗り越えたら少しは見えるかな、なんて思ってます。

さて、約2年に渡って、本ブログを書かせていただいていましたが、本稿をもって更新を終了させていただきます。元々ITエンジニアの海外就職をテーマに書いてきて、日本で就職した今、役目を終えたと思うからです。稚拙な文章で恐縮ではありましたが、読んでいただきありがとうございました。応援のコメントをいただいて、大変励みになりました!

始めた当初から僕にとってこのブログには4つの意味がありました。

・近況報告
・英語力向上
・情報発信
・就職

家族や友人への近況報告や英語版作成による英語力の向上、僕と同じ目標を持った方への情報提供、さらに就職に対する効果も意識していました。こういったブログを書いていれば、英語力が不十分であっても、後で自分の事を知ってもらいやすいし、もしかしたら仕事の話も来るかもしれないと思ったからです。事実、何度かブログを通して仕事の話をいただいたりもしました。実際に自分でやってみて、英語でブログを書くということは就職にも、英語力の向上にもすこく役に立ったと思います。

こうして無事海外就職を実現して、ブログを終了出来ることをうれしく思います。リアルな情報を発信出来た事も良かったです。しっかり準備して、突き進めば就職できることを身を持って証明できたのではないかと思います。

僕のブログは一旦ここで終了しますが、個人的にはまだまだ挑戦したい事や目標は沢山あります。これに満足せず、これからも日々精進していきたいと思います。

今の目標は「仕事でカナダへ行く」ことです!

ご愛読ありがとうございました!

日本ではまだまだ残暑が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。少し前にカナダへ行ってきて、同時期にカナダ、日本の両方の夏を体験出来て、今年はなんだか得した気分です。カナダは日本と違って乾燥していないため、暑くとも過ごしやすい気候でした。そのため、パティオといってレストランに付随する屋外の席でビールを飲むには最高でした。さて、前回の記事から大分時間が空いてしまいましたが、本日は食文化について書きたいと思います。今回はカナダというよりも主にトロントよりの内容かもしれません。

カナダ名物とは?
カナダの名物はメープルとサーモンです。お土産店には必ずその二つに関連した商品が置いてあります。現地のスターバックスではメープルを使ったコーヒーもあったり、ハンバーガー屋ではサーモンバーガーなんてのもあったりとよく見かけます。しかし、日本食のようにカナダ料理というのはほとんどありません。僕が知ってる唯一のカナダ料理はプティンです。フライドポテトにチーズとグレイヴィソースが乗った食べ物です。おそらく見た目通りの味で、カナダのパブでは定番メニューです。

定番のカフェ
カナダの人はよくコーヒーを飲みます。そのため街でよくカフェを見かけます。




これらのカフェがトロントでは定番です。Tim Hortonsが最もリーズナブルなコーヒーショップで一杯$1.25程度でした。カナダは日本と比べるとコーヒーの値段が安く、StarbucksでもTallサイズは$2程度です(日本は340円)。

多国籍なレストラン
トロントには名物料理がない代わりに様々な国の料理を食べることが出来ます。モザイク都市と言われるだけあって本当に色んな国の人がいるので、より現地に近い料理が食べる事が出来るのが特徴です。

・イタリア料理
・中華料理
・インド料理
・ギリシャ料理
・アラビア料理
・トルコ料理
・タイ料理
・韓国料理
・日本食

中華街、韓国人街、イタリア人街などもあってそれぞれ日本と比べると本格的な料理が食べやすいと思います。特にイタリアン、中華、インド料理は美味しいお店が多いと思います。外食する際、トロントでは何料理にするかで悩むというのも特徴です。

定番のファーストフード
名物料理があまりないカナダですが、北米とあって、やはりピザとハンバーガーが定番です。日本だと牛丼や蕎麦のような存在でしょうか。そのため、街の至る所にこれらのファーストフード店を見かけます。

<Pizza>



<Hamburger>





特にPizza Pizza、Hero、A & Wはカナダのお店なので旅行の際は一度試してみても良いかもしれません。この他も沢山のハンバーガー専門店があります。

居酒屋メニュー
<おつまみ>
カナダでお酒を飲みに行く場合、パブに行きます。日本では枝豆やお新香などが居酒屋の定番ですが、カナダでもそういったメニューはあります。

フィッシュ&チップス、プティン、チキンウイングス、ナチョス、カラマリ

fishandchips.JPG

putine.JPG

chickenwings.JPG

これらはカナダでの定番メニューです。ナチョスはどこのお店でも$5〜7くらいで置いていて、量も多く、みんなでシェアするには最適です。僕はチキンウィングスが好きで良くビールと一緒に食べていました。

<お酒>
カナダではビールかワインがよく飲まれていました。ビールは至る所に地ビールを扱ったパブがあるし、ドイツやベルギーといった様々な外国産のビールをドラフトで飲むことが出来ます。また、ワインは様々な地域で作られているので、その土地のワインをお手軽に飲むことが出来ます。

↓はトロントにある地ビールのお店です。ビールは全てオリジナルで落花生が食べ放題です。

簡単ではありますが、今日はカナダの食文化について書きました。トロントには様々な国から来た人々がいると共に、宗教やベジタリアンなど、色んな志向の人々がいます。そのため、様々な国の食文化に触れることが出来ます。日本にいると、日本食の中で、何を食べたいかを考えるところ、カナダではどこの料理を食べたいかで悩みます。またお酒はどこの地ビールを飲みたいかで迷えるということも、日本と違う点です。

これまで日本とカナダの違いをテーマに3つの記事を書きました。カナダは太平洋をまたいでいる事もあって、日本とは全く異なる文化を持っている国です。今は映画などメディアからも北米の暮らしを垣間見る事が出来ますが、実際に暮らしてみないとわからないことが沢山あります。ガイドブックには書かれていないリアルな情報を紹介できたように思います。

さて、本記事で日本とカナダの違いを紹介するのは最後になります。これからトロントへ行く人、既にトロントにいる人の少しでも役に立てたら幸いです。

以前からひっぱてきた今後の去就について、実は既に新天地で働いています!この度、日本で就職しました。ある縁があってカナダでの経験を活かせる場所でお世話になることになりました。このへんの話は改めて報告させて頂きます!

じゃ、またー

短期のお仕事が終わり数日。また「休暇」に入りました。今年に入って丸三ヶ月無職の時期があったりと、なんだか休み癖が付いてる気がしないでもありません(笑) さて、今日は「無職」の人に切実な問題「仕事探し」をテーマに書きたいと思います。僕の書く記事は主にITエンジニア向けとなってしまいますが、その他の職種でもやり方や考え方は変わらないと思いますので、参考にしていただけたら幸いです。

レジュメ
カナダで就職活動をするにはまずレジュメが必要です。日本でいう履歴書のようなものです。しかし、内容は少し違います。まず、顔写真や生年月日、性別を書く必要がありません。やはりカナダはそういった表面的な情報よりも、経験や実績といった部分が評価されるので、レジュメにそれらの情報を含める必要がありませんでした。必要な情報は以下になると思います。

氏名、住所、連絡先(電話番号/メールアドレス)
学歴(卒業した学校、専攻など)
経歴(会社名、ジョブタイトル、期間、概要)
所有スキルや資格(プログラミング言語、OS、ハードウェア、ソフトウェア、ツールなど)
今後の目標

これらの情報を簡潔に多くて2枚くらいにまとめたものがレジュメです。特にフォーマットは決まってないので、自由に作成することが可能です。もちろん手書きである必要はありません。個人的にはあまりデザインにこだわって作るよりも、シンプルなものをオススメします。その方が、インタビュー時にインタビュアーも見やすいかと思います。

↓は実際に僕が使用していたものです。作成当時、語学学校の生徒でしたので先生にチェックしてもらいました。
Resume
View more documents from Shinya Hasegawa

どこで?どうやって?
カナダでの仕事の探し方は求人サイト、転職エージェント、新聞広告といくつか方法があります。日本と異なるのは色々面倒な手続きを取らなくとも出来ることでしょうか。求人サイトも特にサイトに登録する必要もなく気軽に応募出来るし、新聞だと電話して終わりです。もちろんリクナビのように大きな就活用のサイトもあって、そちらへの登録は結構手間です。しかし、転職SNSのLinkedinとの連携可能なものばかりなのでLinkedinにさえ情報を登録していれば、そんなに手間ではないかもしれません。それでは一つずつ紹介していきたいと思います。

<Webサイトから>


北米で有名なクラシファイドサイトです。求人だけでなく、賃貸、イベント、売買など、様々な情報が掲載されているWebサイトです。日々情報が更新されているので、就活時は毎日チェックしていました。もし気に入ったお仕事を見つけたら、記載されているメールアドレスへレジュメを送付するだけです。求人内容は個人のお仕事から正社員のお仕事まで様々なものが多かったです。ここに求人しているのは中小企業が多いかもしれません。個人的な意見ですが、Kijijiよりもcraigslistの方が情報が豊富だったように思います。実際に僕がジョブオファーをいただいたのは、craigslistで応募した会社からでした。



これらは日本のリクナビのようなサイトです。サイトの利用には自分の情報を登録する必要があります。先に書いたようにLinkedinと連携すると登録が少し楽になりますが、中々大変です。しかし、求人の内容はカナダの銀行など、大手企業のものあったりとカナダ人は結構これらのサイトを利用しているようです。僕もこのサイトを通して、ある銀行の電話インタビューを受けたのですが、当時は英語が未熟すぎて内容が全然わかりませんでした(汗) 大手とはいえ、そんな僕にもインタビューの予定が入ったので外国人でも可能性はあると思います。

<日本人向けサイト>


こちらは日本人向けのクラシファイドサイトです。craigslistやKijijiと同じようなサイトです。日本食レストランのスタッフなどの日本人向けのお仕事が沢山載っていました。ITエンジニアのお仕事はほとんどありません。たまに短期のWebサイトのデザインや構築のお仕事があるくらいです。

<転職エージェントから>
カナダでも転職エージェントというのは存在します。やはりLinkedin経由ではありますが、向こうで就職してから僕も何度か連絡をいただいたこともあります。僕の場合、外国人のためビザのサポートが必要になり、中々難しいですが少し転職活動もしてみたこともあります。転職エージェントの良いところは、こちらの事情を考慮した上で求人情報を持ってきてくれるので、数多の求人情報から吟味する必要がありません。また、いきなりインタビューなんてこともあるので、自分で探すよりは少し近道になるかもしれません。

<新聞広告>
MetroやJOB Classified.caといった新聞や職探し専用のフリーペーパーなどにも求人情報が載っています。ITの求人はあまり掲載されていませんでしたが、その他の業種であれば有用かもしれません。応募方法は主に電話だったかと思います。

JOB Classified.ca
201207122.JPG

<紹介>
個人的なやり方ではありますが、「紹介」もあると思います。求職中は会う人、会う人に日本で何をやっていて、今は仕事を探しているという事を伝えていました。そうすることで自分の知らない仕事の探し方を教えてもらえたり、さらに今求人中の会社を紹介してもらったりしました。カナダ人はとても気さくなので、知り合ったばかりの人でも親身になって話を聞いてくれます。狙い目は中高年の人達が集まる社交場です。

採用プロセス
カナダの採用プロセスは書類選考後、電話インタビューまたはインタビューやテクニカルテストがあります。例としては書類選考→電話インタビュー→テクニカルテスト→インタビューでしょうか。ITエンジニアにおいて、テクニカルテストは必須でした。どの会社も何かしらIT知識に関連した質問がありました。詳しくは後述します。

<電話インタビュー>
大抵、事前に電話インタビューのための予定確認のメールが届きますが、たまに突然電話が掛かってくることもあります。経歴に関する簡単な質問やビザのステータスなどを聞かれます。また、かなりの確率でシステム開発に関する質問を聞かれました。その質問はポジションによって様々で、トラブル発生時の問題解決にまつわる質問から、実際のプログラミング言語に関連した内容まで会社によって様々でした。

<インタビュー>
初めは人事やシニアエンジニアの方とのインタビューというのが多かったと思います。その後に幹部の人とのインタビューです。服装は、やはりスーツが好ましいようです。ITエンジニアはあまり服装にこだわらないので、たまにカジュアルな格好の応募者もいたようですが、無難にスーツを着ていたほうが良いと重ます。インタビューでは経歴の簡単な説明、自分の性格について、将来どのようになりたいか、今注目しているまたは習得したい技術などを聞かれました。この辺は、あまり日本の面接と変わらないように思います。電話インタビュー同様、技術的な質問もあります。簡単なシステムの作り方の説明を求めれたり。カナダではあまり新卒、中途のような概念がないので、どうしても経験や実績の裏付けをするための質問がありました。

<テクニカルテスト>
採用プロセスで必ず登場するテクニカルテスト。インタビューの前に事前に行われたり、インタビューの中で行われます。僕が応募していたのは「Developer」(プログラマー)というポジションだったので、アルゴリズムに関する問題が多かったです。回答に5〜30分程度かかる問題が出題されます。例えば「Shinya Hasegawa」という文字列からどの文字が何回登場するかカウントする関数を作りなさいとか。回答方法も様々で、紙に回答したり、ホワイトボードを使ってなんてこともありました。印象的にはWebサイト構築で使う知識やスマートフォンアプリで使う知識というよりも純粋なプログラミングに関する質問が多かったように思います。

インターン
カナダでは新卒向けの求人というのはほとんどありません。たまに「For New Graduation」なんて書いてある求人もありましたが、大抵はITエンジニア歴何年以上のような求人ばかりです。では、どうやって新卒の人が就職するかというと「インターン」というのを利用します。インターンとは企業にボランティアのような形態で働き(賃金なし)、経験を積むことが出来るというものです。経験のない新卒の人達は、まずインターンを経て、同じ会社もしくは別の会社に正社員として採用されたりします。中には夏休みを利用してインターンとして経験を積む人もいるそうです。社員になるまでの期間は3ヶ月〜6ヶ月といった所でしょうか。先に紹介したcraigslistやWorkopolisにも普通の正社員の仕事の外にインターンとしての求人も沢山あります。インターン制度は日本と比べてカナダでは一般的な制度で、多くの会社がこの制度を採用しています。しかし、賃金なしで雇用できるということで、結局ただ働きをさせて終わりということもあるようです。

今日はカナダの仕事探しについて書いてみました。僕が日本での仕事探しと異なると感じたことは「実績」や「経験」を重んじるということです。レジュメ然り、インターン制度然り、テクニカルテスト然り。それゆえ、皆の話を聞いていると、日本人が「少し知ってます」というふうに謙遜して言う所を「出来ます!」と言い切るように思います。これは文化の違いでどちらが良いということはないのですが、カナダで仕事探しをする場合は、後者の方が確率が高いと思います。また、ITエンジニアとしては、自分の開発したアプリやWebサイトを持っていると良いと思います。テクニカルテストもそうですが、自分が何を出来るかを証明するには、目に見えた実績を見せるのが一番です。レジュメの内容の裏付けにも繋がります。僕が本Webサイトを立ち上げたのもそういった意味もありました。カナダは良くも悪くも外国人を雇用する事にポジティブな国です。実績や経験があれば、良い仕事に巡り会える可能性がぐっと高まるのではないかと考えています。

実績や経験と言っていますが、実際の仕事は特別大変なことはありません。同僚は気さくに教えてくれますし、先輩や後輩といった意識もないので気軽に質問も出来ます。日本と比べるとかなりゆるいと思います。真面目に誠実に頑張っていれば、うまくやっていけるはずです。怖がらないでください!

最後に、、、
冒頭に書いたように今は「休暇中」です。実はこの休暇を利用して、今トロントにいます!2ヶ月ぶりです。約1週間の滞在です。すっかり日本に染まっていましたが、来てみるとすぐにトロントの生活を思い出して、毎日楽しくやっています。そして、今後の去就というのは既に決まっています。勿体ぶっているわけではないのですが、後日改めて書かせていただければと思います。

20120712.JPG

じゃ、またー

すっかり日本の生活が板についてきました。最近は短期のお仕事をいただいて、あるシステム開発の現場で今日まで毎日働いていました。色々忙しく、久しぶりの更新になってしまいました。カナダから帰国したばかりとあって、それぞれの国の仕事環境の違いに改めて気づく事が多く、慣れ親しんだ日本の環境なのに逆に新鮮に思うこともあります。今日はそんな日本とカナダの仕事環境の違いを書きたいと思います。これは前回少しお伝えした「日本とカナダ」をテーマにした記事の第一回となります。カナダと言ってもカナダで働いていた会社は一社のみなので、偏った意見になるかもしれませんが、あしからず。

歓迎会は仕事の内
歓迎会や送別会があるのは同じです。やはりカナダでもこういった時はみんなで近くのパブに行ったりします。ただ一つ異なるのは、業務時間内にやること。日本だと7時や8時くらいからどこかの居酒屋で、、、って事が多いですが、向こうでは3時からとか業務時間中にやるのが基本でした。パブに行かなくても、デリバリーのビザを頼んだりして、みんなでランチを一緒になんてこともあります。ランチとはいえ、常にオフィスの冷蔵庫にビールが常備されているので、飲み始めちゃう人もいます(笑) 勤め先ではあるカナダのビザのチェーン店と懇意にしていたので、特に理由がなくとも月に数回会社がみんなでランチにピザを食べることもよくありました。

フランクな付き合い
上司と部下、先輩と後輩、発注先と受注先と様々な人間関係がありますが、日本ではより円滑にするため敬語や上座・下座などの礼儀作法をわきまえる必要があります。しかし、カナダでは全くないとは言わないものの、日本と比べると非常にフランクな付き合い方でした。メールでは「Dear Mr. Shinya,」のようには書きません。「Hi Shinya,」や「Hey Shinya,」といった友人へ送るのと同じような言い回しをしていました。また、元々頭を下げるような文化もないため、会ったらまず握手、女性だと軽くハグしたりと挨拶は誰とでもいつも同じやり方です。それでも、全くそういった礼儀作法がないというわけではありません。説明するのは難しいのですが、「敬意」を細かな言動でしっかり示していたように思います。例えば、若いエンジニアがシニアエンジニアに何か質問している時でも「あなたの方が経験もスキルもあるので僕は間違っているかもしれない。しかし、僕はこうしたほうが良い思うんだけど、どう?」のように実際に言葉で敬意を示していました。これは「礼儀」だけでなく色んな部分で言えることですが、「作法」のように標準化するのではなく、各々が自分のやり方で敬意を示すべき人に敬意を示すという文化であるように思います。でも「レディファースト」はかなり徹底されていたかも。

遅延証明書
電車遅延等で会社に遅刻した際に提出する遅延証明書。日本では大きな会社になればなるほど必要になってくるのかなと思います。トロントではTTCという地下鉄が走っていて、やはり遅れる事もしばしばありました。しかし、どの駅でも遅延証明書のようなものを配っているのを見たことがありません。僕が勤めた会社は小さいせいもありますが、そもそも出社や退社の時間も管理されていませんでした。11時までに出社すれば良く、それ以降になるなら連絡する程度で、逆にもし早く出社していれば、早く退社することも可能でした。

飲みニケーション
「最近の若者は〜」という話題に必ずと言っていいほど登場する「飲みニケーション」。おそらく日本で悪く言われているのは、あまり好かない上司や同僚と一緒に「飲みに行くこと」だと思うのですが、カナダではあまりそういった人達と飲みに行くことはないように思います。先に書いたように元々フランクな付き合いなので、プライベートで好かない人と飲みに行かないように、職場の人とも飲みに行くことを強制されたことはありません。歓迎会や送別会も業務時間内に行われるので、それは強制というか仕事です。ま、僕は飲むのが好きなので、強制も強制とは思わないんですが(笑) といっても同僚と全く飲まなかったわけではありません。僕の職場は飲むのが好きな社員が多かったので、週一または二週に一回程度で仕事終わりや、週末にみんなで飲みに行ってました。これは僕にとっては非常に良かったことで、カナダの事を知ったり、英語力の向上にも繋がったと思います。個人的には「飲みニケーション」大歓迎です。

開発オフィス
職場はガラス張りの見通しの良いオフィスでした。デスクも広く、日本だとそのデスク2つで3人が使えそうな広さです。椅子代わりにもなるカラフルなクッションがところどころにあったり、卓球台やテーブルホッケー台、さらにWiiなどのゲーム機もあって、まさに海外のIT企業のオフィスのようでした。職場のWiiでスクリーンを使ってマリオパーティをやったときは、見慣れた日本のゲームを様々な国の人とカナダでやってると思うとなんだか不思議な気分になりました。ちなみに「ヨッシー」は「Yoshi」で日本だと洋風の名前ですが、海外だと和風の名前なんです。また、IT業界だとAppleやGoogleのイベントなどが有名で、それらのイベントをオフィスのテレビでみんなで見たりすることもあって、エンジニアとしては本当に刺激的なオフィスだったと思います。今年のWWDCには何人かの同僚も参加したそうで、IT業界においてのトレンドな話題がより身近に感じます。

スポーツ
会社で季節ごとに何かしらスポーツチームを組んで、みんなでスポーツをしていました。夏はビーチバレー、冬は屋内でアルティメットフリスビーという競技でした。トロントの人々は本当に体を動かすのが好きで、こういったチームスポーツをする機会が非常に多いです。定期的に体育館やビーチでアマチュアのスポーツリーグを開催していて、気軽に参加出来ます。僕の会社でもこういったスポーツリーグに参加していて、仕事終わりに自由参加で毎週試合をしていました。アメフトをフリスビーでやるようなスポーツの「アルティメットフリスビー」は日本にいたら絶対にプレーすることがなかったので、貴重な体験が出来ました。これらのスポーツをプレーしたお陰でこういう時に使う英語の言い回しも知ることが出来ました。「Over」、「I got it」、「Good try」、「Good game」 とか。

イベント
僕が勤めた会社が特別だったのかもしれませんが、様々なイベントがありました。特にハロウィンとクリスマスです。この二つは北米でかなり重要なイベントなのですが、僕の会社もみんなで楽しみました。ハロウィンでは、みんな仮装して出社するよう通達され、オフィスで仮装パーティが開催されました。当時話題だったキャプテン・アメリカの気合の入った仮装やロビンフッドのような仮装など、皆が「仮装」という感じで欧米人のイベント事に対するノリの良さを垣間見えました。ハロウィンの定番はカボチャの装飾ですが、カボチャの刳り抜き方の手際の良さなど、彼らのカボチャの装飾技術は興味深かったです。クリスマスではオフィスでプレゼント交換会をやったり、年末ということで、ホリデーパーティ(いわゆる忘年会)が開催されました。少し高級そうなステーキハウスでディナーを楽しみ、ホテルに併設されたナイトクラブでブースを一つ貸切り、ダンスを楽しむというものでした。社員総出でナイトクラブに行くなんて、日本だと考えられません。「部下は大いに飲んで騒げ!」、「ボスは部下のめんどうを必ず見ること!」というのがホリデーパーティのルールで、僕は色々あって、ナイトクラブで一人追い出されるハメになったんですが、同僚のシニアエンジニアが自宅まで送り届けてくれました(汗) その後、「ミスターホリデーパーティ」と言われたのはいい思い出です。

日本でもこれまでソフトウェア開発に携わる中でプロジェクト毎に出向する会社が変わったため、沢山の職場を見てきました。しかし、国も違えば、職場の雰囲気や環境も全く違いました。なんとなく、日本はONがOFFに入り込んでくる、カナダではOFFがONに入り込んでくるような印象を受けました。仕事至上かプライベート至上かの違いです。こういった事を知り、経験出来たのも、カナダに来たお陰です。百聞は一見にしかず。

じゃ、またー

二週間

| コメント(2)
日本に帰国してから二週間が経とうとしています。始めの数日はまだ半分トロントにいるような不思議な気持ちでしたが、今ではすっかり日本の生活を思いだし、日々を送っています。まず最初に日本を感じさせたのは「湿気」でした。今の季節のトロントの気温は東京と余り変わらないのですが、成田で飛行機を降りた瞬間、ムワッとして、帰ってきたなーと感じました。そして徐々に友人達とも再会を果たして、トロントでは飲めなかったお酒を飲んだりと、楽しく過ごしております。

気持ちというのは難しいもので、帰国を決めてからは早く日本に帰国したくて堪らなかったのですが、いざ帰国してしまうと、特に感動もなく。。。そしてあれだけ食べたかったラーメンも、いざ食べると、これも特に感動もなく。。。なんなんでしょうね(笑) でも感動した事もあります。それは納豆ごはん!トロントでは納豆をほとんど食べたことがなくて、日本のお米と納豆の組み合わせは、心に染みました。日本の朝ご飯のようなシンプルなメニューが一番嬉しかったかな。

帰国して数日は時差ボケを治しつつ、住民票の復帰や年金再加入などの公的手続きを行ったりしていました。今何をしているかというと、カナダに戻る事も念頭に入れつつ、日本での就職活動をしつつ、短期で出来る仕事を探している状況です。日本で就職するにしても、すぐには見つからないと思いますし、自分としても焦って答えを出したくないというのもあって、まずは短期(1ヶ月〜3ヶ月)での仕事を探しています。このようなはっきりしない気持ちで、大丈夫?という不安もありますが、やってみなくては始まらないので、やっております。

カナダに戻る事も視野に入れていますが、以前から書いているLMOに関して、実は帰国直前の5月上旬に「オフィサーから連絡あってLMOの承認が下りた(下りそう?)。」と会社から電話がありました。しかし、その電話から二週間以上経った今でも会社にLMO承認の書面が未だ届いていないようです。また、最近のカナダ政府による予算削減の一貫で、在日カナダ大使館のビザ業務が廃止になったりと、LMOの承認が正式に下りたとしてもワークビザの取得に時間かかりそうで、カナダへ戻るというのは様々な条件を考慮すると中々厳しそうです。LMOがあれば、カナダ入国時に空港でワークビザを申請する方法や一度観光ビザで入国して、カナダ国内で申請する方法もあるようですが、どちらも不確かです。このへんの今後の身の置き方については、決まり次第、改めてお知らせさせていただこうと思います。

さて、2010年より書き始めた当ブログですが、更新を終了させていただくことを検討しております。これまで「海外就職」をテーマに書いてきて、もし日本での就職が決まった場合、そのテーマから外れてしまうからです。今すぐにというわけではなく、逆に日本に帰国してみて、改めて感じたり、気づいた事というのも沢山ありますので、去就が決まるまではしばらく「日本とカナダ」をテーマにした記事を書いていこうと思っています。もちろんカナダへ戻る事になった場合は、今まで通り更新を継続させていただきます!

存続が危ぶまれている当ブログですが、今しばらくお付き合いいただければと思います。

今後ともよろしくお願いします!

 

PROFILE

Shinya Hasegawa
神奈川生まれ30歳。
8年目ITエンジニアです。
2011年2月よりカナダにて
ITエンジニアとしての
世界進出に挑戦中!
詳細はこちら

BLOG RANKING

応援よろしくお願いします!

にほんブログ村 海外生活ブログへ 人気ブログランキングへ

TWITTER

FLICKR

www.flickr.com
nature1183's items Go to nature1183's photostream